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大腸がんのステージ4(IV期)とは?検査方法と症状について

大腸がんのステージ4とはどのような状態をいうのでしょうか。ここでは、大腸がんの各ステージについて解説します。

目次

大腸がんとは

大腸がんとは

大腸がんとは、大腸(直腸や結腸)に発生するがんです。良性のポリープががん化するものと、粘膜から発生するものがあります。粘膜に発生したがんは、大腸の壁内のリンパ液や血液に乗って他臓器などに転移することがあるのが特徴です。

2018年の統計では、日本でもっとも罹患数の多いがんが大腸がんでした。2018年は年間で15万人以上が大腸がんと診断され、うち約17%をステージ4の大腸がんが占めていました。

大腸がんは生活習慣と深い関わりがあり、食習慣や飲酒・喫煙の習慣が影響を与えることが多いとされています。

大腸がんの検査方法

大腸がんの検査方法

大腸がんの主な検査方法は「大腸内視鏡検査」や「注腸造影検査」、「直腸診」「CT検査・MRI検査」などがあります。それぞれの検査方法について解説します。

大腸がんの検査方法|大腸内視鏡検査

「大腸内視鏡検査」は肛門から内視鏡を挿入して、モニターで大腸の内部を調べる方法。小さな腫瘍の場合は、切除することもできます。病変が見つかった場合は、採取して病理診断を行います。

大腸がんの検査方法|注腸造影検査

「注腸造影検査」は肛門からバリウム(造影剤)と空気を注入し、X線写真を撮る方法。がんの正確な位置、大きさなどを調べるのに用います。近年は「注腸造影検査」の代わりに、身体への負担が比較的少ない「CTコロノグラフィ検査(大腸3D-CT検査)」を用いることもあります。

大腸がんの検査方法|直腸診

「直腸診」は肛門から直腸内に指を挿し込んで、異常の有無を調べる方法です。こぶ状のふくらみやしこりの有無、その位置などを調べます。

大腸がんの検査方法|CT検査・MRI検査

「CT検査・MRI検査」は、X線や磁器を使用して身体の内部を描き出す検査方法。がんの存在確認や広がり、周辺臓器への転移などがないかを調べます。

大腸がんの症状

大腸がんの症状

大腸がんは、早期では自覚症状が出にくいといわれているがんです。進行すると、血便、下血、下痢と便秘を繰り返すなどの症状がみられます。さらに進行すると、貧血、腸閉塞、腹痛、嘔吐、体重減少などの症状が出てきます。

もっとも多い血便は痔などでもみられるため、そのまま放置してしまい、がんが進行してから見つかることもあります。それも早期発見が難しいとされている理由のひとつです。

大腸がんの症状について詳しくお知りになりたい方は、こちらからお電話ください。

大腸がんのステージ(病期)

大腸がんのステージ(病期)

がんの進行度を示すステージは、大腸がんの場合0期~IV期の5段階です。「大腸癌研究会」が示すガイドラインに沿って、大腸がんのそれぞれのステージについて解説します。

大腸がんのステージ|0期

0期の大腸がんは、がんが粘膜内にとどまり転移がないものとされています。

大腸がんのステージ|I期

I期の大腸がんは、固有筋層(筋肉の層)にとどまり転移がないもので、0期~I期が早期がんとされています。

大腸がんのステージ|II期

II期の大腸がんは、固有筋層(筋肉の層)の外に浸潤している状態で転移がないものとされています。粘膜下層より深く浸潤すると進行がんとなります。

大腸がんのステージ|III期

III期の大腸がんは、深達度に関係なく、リンパ節に転移がある状態とされています。

大腸がんのステージ|IV期

IV期の大腸がんは、肝臓や肺などへの血行性転移または腹膜播種(腹腔にがんが散らばること)がある状態とされています。

大腸がんのステージ4(IV期)と診断されたら

大腸がんのステージ4(IV期)と診断されたら

ここでは、大腸がんのステージ4(IV期)について詳しく解説します。

大腸がんのステージ4の状態

先述したように、大腸がんのステージ4(IV期)は他臓器への転移があることと、もしくは腹膜播種があることで診断されます。腹膜播種とは、大腸の外側の腹膜にがんが散らばったようになることです。

大腸がんはリンパ液や血液の流れに乗って転移することが多く、まず血流が集まる肝臓に、次いで肺に転移しやすいのが特徴です。さらに進行すると、骨・脳などに転移することもあります。

大腸がんのステージ4の症状

大腸がんが進行すると、慢性的な出血を原因とした貧血、おなかが張る、腸が狭くなるなどの症状が出ます。ステージ4(IV期)では、腸閉塞を起こすことも多くなります。腸閉塞になると、便が出なくなり、腹痛や嘔吐の症状が現れます。

肝臓や肺の腫瘤が先に見つかり、大腸がんからの転移とわかる場合もあります。

大腸がんのステージ4の余命・生存率

最後に、大腸がんのステージ4(IV期)の余命や生存率について解説します。患者さんひとりひとりの余命を決定づけるものではないので、あくまで統計として参考にしてみてください。

一般的にステージ4(IV期)は末期と思われがちですが、一概にはいえません。がんが悪化していて治療法がなく、おおよそ余命3カ月~6カ月の状態が末期がんとされます。生存率については、国立がん研究センターの報告書によれば、大腸がんのステージ4(IV期)の2014年5年相対生存率(※)は18.6%とされています。

※相対生存率とは、他の病気による死亡を除いた生存率をいいます。

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