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乳がんの症状とは?検査や早期発見のポイントも解説

乳がんの症状にはどのようなものがあるのでしょうか。代表的なものは「しこり」ですが、そのほかの症状が出るケースもあります。本記事では、乳がんの症状や検査について解説します。早期発見のためのポイントにも触れていますので、参考にしてみてください。

目次

乳がんの症状

乳がんの症状

乳がんは、早期では自覚症状に乏しく、進行するにつれて症状が現れることが多いです。代表的な症状は「しこり」。そのほかにも症状が出ることがあるので、詳しく解説します。

しこり(腫瘤)

乳がんの代表的な症状として知られているしこり。乳房にできるしこりは、乳がんだけではなく良性の病変の可能性も高いものです。

乳がんのしこりとしては、硬くあまり動かないなどの特徴がありますが、触っただけでは判断できません。しこりに気付いたら、医療機関を受診することを推奨します。

関連ページ:乳がんのしこりはどんなもの?特徴や乳がん以外のしこりについても解説

乳房の形状変化

乳がんができると、乳房が左右非対称の形になることがあります。乳房自体の形や大きさ、えくぼのような凹み、乳頭の陥没などが現れることもあります。

乳頭分泌

乳頭から液状の分泌物が出ることを「乳頭分泌」といいます。乳がん以外でも、乳腺症などでは水や乳汁に似た液体を、乳頭の複数の穴から分泌することがあります。

また、低用量ピルや抗高血圧薬などを服用している場合も、乳頭分泌の症状が出ることがあります。

乳がんの場合、乳頭の1つの穴から血が混じった分泌物が出る可能性が考えられ、これを血性乳頭分泌といいます。無腫瘤性乳がんは、しこりがなく乳頭分泌だけが現れるという特徴があります。

乳頭部のただれなど皮膚の変化

乳がんの場合、乳頭や乳輪がただれることがあります。かゆみやびらん、出血を伴うケースもあります。一見すると湿疹のような症状ですが、なかなか治らない場合は「パジェット病」という乳がんの可能性が考えられます。

また、それ以外の皮膚の変化として、乳がんが皮膚を引っ張り、しわやひきつれなどが出ることもあります。赤味や熱感を帯びている場合は、「炎症性乳がん」の可能性も考えられます。

転移が考えられる症状

乳がんは、乳房近くのリンパ節や、骨・肝臓・肺・脳などに転移しやすいがんとされています。

転移の部位により発生する症状に特徴がありますので、一例を紹介します。

  • ・わきの下のリンパ節(腋窩リンパ節)への転移:わきの下の腫れ、しこり
  • ・骨への転移:転移がある骨の痛み
  • ・肝臓への転移:右側のおなかの張り、みぞおちの痛み
  • ・肺への転移:咳や息切れが続く
  • ・脳への転移:手足のしびれや麻痺、頭痛、めまい

なお、転移があっても自覚症状がないケースもあります。

関連ページ:
乳がんの初期症状とは?早期発見の重要性やポイントも解説
乳がんのしこりはどんなもの?特徴や乳がん以外のしこりについても解説
乳がんに痛みはある?痛みを伴う乳がんの症状や乳がん以外の痛みについても解説

気になる症状がある方は、こちらからお電話ください。

乳がんの検査

乳がんの検査

乳がんかどうかを確定するためには、検査が必要です。乳房の症状がある場合や、乳がんが疑われる場合の検査について詳しく解説します。

視触診

乳がんの検査で最初に行われるのは、視触診です。前述した症状には、見た目や触って分かるものもあるため、まずは医師が視触診を行います。

視診では、乳房の形状変化、くぼみやただれ、乳頭分泌などを、触診ではしこりの有無や大きさ、硬さ、動きなどを確認します。

マンモグラフィ

マンモグラフィは乳がん専用のX線検査で、国際基準として乳がん検診にも用いられています。

小さな病変や微細な石灰化も見つけやすい検査ですが、高濃度乳房など乳腺の密度が高い40代の検診精度が低くなるという特徴があります。そのため、近年の検診では超音波検査を併用するケースも多くなっています。

超音波検査(エコー検査)

超音波検査(エコー検査)は、乳房に超音波プロープをあて、乳房内のしこりの状態などを調べる検査です。マンモグラフィで検査しにくい高濃度乳房の検査も得意としています。放射線被ばくがないため、妊娠中でも検査可能というメリットがあります。

細胞診・組織診

細胞診や組織診を行う病理検査は、がんの確定などに用いられる検査です。マンモグラフィや超音波検査の画像を確認しながら行います。

細胞診では、病変に細い針を刺して注射器で細胞を吸い取り、顕微鏡で調べます(穿刺吸引細胞診)。

組織診では、通常は少し太めの針を使用して組織を採取する「針生検」が行われます。場合により、手術で組織を切除する「外科的生検」が行われます。

また、手術中にリンパ節への転移がはっきりしない場合は、「センチネルリンパ節生検」を行うケースもあります。

遺伝子検査

自分の親または子が乳がんになった場合、乳がんの発生リスクが高まることが明らかになっています。遺伝性乳がんについては、一定の条件を満たしている場合、遺伝子検査や遺伝カウンセリングを受けることができます。

その他、乳がんにかかりやすいかどうか、乳がんの超早期発見を目的とした、有償の遺伝子検査もあります。

関連ページ:
遺伝子検査|GENEクリニック
がんは遺伝する?遺伝するがんや遺伝子検査などについて解説

乳がんの検査について詳しくお知りになりたい方は、こちらからお電話ください。

乳がんの早期発見のポイント

乳がんの早期発見のポイント

乳がんの早期発見のポイントは、定期的な乳がん検診の受診とセルフチェックです。それぞれについて解説します。

乳がん検診

乳がん検診は国が推奨しているがん検診のひとつです。40歳以上の女性を対象に、2年に1回、無償または一部の自己負担で受診できます。

検診には主にマンモグラフィが用いられますが、超音波検査と併用する場合もあります。検査で「要精密検査」となった場合は、必ず医療機関を受診しましょう。

セルフチェック

乳がんは、普段の乳房との違いをセルフチェックすることで発見できる可能性があります。セルフチェックの方法は、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

関連ページ:乳がんのチェック方法は?セルフチェックや病院での検査について解説

また、近年は、日ごろから乳房の状態に関心を持つ「ブレスト・アウェアネス」という考え方が提唱されています。「ブレスト・アウェアネス」の実践ポイントは、以下のとおりです。

  • ①自分の乳房の状態を知るために,日頃から自分の乳房を,見て,触って,感じる(乳房のセルフチェック)
  • ②気をつけなければいけない乳房の変化を知る(しこりや血性の乳頭分泌など)
  • ③上記②の乳房の変化を自覚したら,なるべく早く医療機関を受診する
  • ④40歳になったら定期的に乳がん検診を受ける

引用:患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版|日本乳癌学会

関連ページ:
乳がんの原因とは?予防や早期発見の可能性についても解説
乳がんの予防はできるのか?乳がんの原因と予防
乳がんの末期症状とは?検査方法や術後の療養・生存率について

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